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2019collection:「なつやすみ」グッズ制作小話



10/14に東京ビックサイトで開催された、COMIC CITY SPARKに参加しました。


制作テーマは「子供のなつやすみ」。





あの特別感をまた味わいたいと思ったのをきっかけに、

今回初めて漫画を描くという挑戦をしました。


こちらが表紙イラスト。

とある大人が、知人の幼少期にタイムトラベルするというお話でして、

「森を抜けたら知らない世界に繋がっていた」

というようなサブタイトルが似合うイメージで描きました。

あとは、夏といえばあの独特の青空と入道雲は個人的に必須だったので

それを光源にしています。


子供の夏らしく余計な装飾のない、けれど目を引くイラストに

なったんじゃないでしょうか。



「なつやすみの思い出」グッズデザイン

こちらは、漫画にあわせて作った「なつやすみの思い出」グッズたちです。

自分の記憶を頼りに「幼少期に大事にしていたもの」をベースに考えました。


今回はこれらのグッズについて書きたいと思います。



その1「名のない豆電池式の小型ゲーム」

 アクリルキーホルダーです。裏面の基板と、電池入れの蓋の透け感がうまく描けて

 気に入っています。表面には部分的にグロス加工を施し、立体感を出しました。

 実はギリギリまでは形状が味気のない楕円形で、どうしたもんかと変更を重ね

 この形に行き着きました。

 台紙は、昔のゲームソフトのパッケージデザインを参考にしています。

 紙質は昔のおもちゃのチープ感を出したかったので、艶のある一般的なコート紙です。

 


Solve「解決する」Deceive「欺く」Shoot「撃つ」それぞれコナン,降谷,赤井の操作ボタンという設定


その2「サイダーの王冠」

 クリップピンバッジです。

 色数はできるだけ少なく、ぱっと見のリアルさを重視しました。

「わんこサイダー」にするか、「探偵サイダー」にするかで悩み

 SNSでアンケートを実施した結果、「わんこサイダー」に。

 子供に人気が出そうな可愛い仕上がりになり、よかったと思います。

 台紙は、レトロな風合いをだす為スクリーン印刷風にデザインし

 艶のない滑らかな上質紙を選択しました。



本物の王冠素材が使われている



その3「某お菓子のおまけシール」

 これは完全に遊びで、あくまでもセットのおまけとして作りました。

 (パロディものと言われてもおかしくないので、値段をつけるのは色々とまずい)

 そして意味もなくブライドパッケージに入れました。

 確定ガチャなので本当に意味がない。ですが一番ウケがよかったように感じます。

 持っているのはライフルではなく水鉄砲(大型)です。危ないからね。


キラキラ


その4「えにっき」

 無地ノートです。立体商標にひっかかるとまずいので

 そこはしっかりとデザインを外しています。

 裏面は遊び心です。本格的な絵日記ノートにするのであれば裏面も緑にすべきでしたが

 あくまでも同人グッズなので、普段使う上で楽しんでもらいたいなと思い。

 鉢植え・スイカ・ひまわりのタネは、乱雑に貼られたシールをイメージしています。

 シール帳の気分で、あわせて自分の好きなシールをペタペタ貼れば

 もっと賑やかになって面白いのではないでしょうか。 

 

 手書きの風合いは必要なかった為、

 イラストレーターを使用して作図し、ぱっきりと仕上げました。

Adobe Illustratorでひまわりを数種類作る






零くんのなつやすみの思い出として、それぞれ作中にも登場







蛇足ですが、これ作りたかったけど、実現不可だった!というのが何点かありまして…


・カラー印刷のオリジナル鉛筆…ロット数に融通がきかない

・タイルシール…女児向けなのでコンセプトに沿わない。そもそも印刷所が見つからない。

・ラバー製のペントッパー…立体物にあたるのでは?という懸念。ジャンル的に断念。


う〜ん考えだすとキリがないですね。





黄色のクリアフォルダは、グッズセットのパッケージです。細かい小道具は私物ですが、他にも色々古いおもちゃが出てきて一時作業が止まりました。笑
コンセプトイメージ

最後に、宣伝用に撮影したイメージです。

今回は頭の中で撮りたい構図が決まっていたのと、自然光で撮影したので

サクッと20枚程で終わりました。

いつもは位置調整で倍以上撮っています。

それから、今回の小道具は全て幼少期に使用していた私物になります。

クレヨンに年季が入ってますね...。


お渡しの際にバラバラだといけないので、何か良いパッケージはないかと考えた結果

「連絡帳入れ」の存在を思い出し、ボタン付きのクリアフォルダーで代用してみました。

(写真のグッズの下に敷かれているものです)

作中に登場する子供の私物の雰囲気を出す為、

右下には「おなまえシール」と、メルカリで買い集めた幼児向けのご褒美プクプクシールをまばらに貼り付けています。







漫画ってどう描くの?!と漫画を描く友人に泣きつきながら9月から制作をはじめたので、締め切りまで約1ヶ月でしたが、グッズを含め作りたかったものは全て作れて

本当によかったです...。


イベント後すぐに素敵なご感想もいただけて、本を作るってこういうことか...と

グッズ制作はまた違う喜びを感じました。

もちろん、グッズについて感想をいただけるのもとても嬉しくて、

特に、私は毎回テーマを決めて出展物を作っているのですが

その世界観を好いてくれて、ジャンルが変わっても購入してくれている方がいると知り

すごく幸せです。


次回は2020年の春頃のイベントに参加したいと思っています。

次はどんなテーマにしようか、どんなものが出来上がるのか、

自分でもワクワクしています。


それでは!



卯月きょー




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