こんにちは。卯月きょーです。
前回に続き、今回は漫画の裏話を書きたいと思います。
よくある、映画のオーディオコメンタリーのような感じです。
・内容のネタバレを含みます。
・独自の解釈を大事にされたい方にはおすすめできません。
・思い返しながら書きなぐったので、文章がめちゃめちゃ。
以上、よろしい方は是非、本を片手にどうぞ。
はじまり「タイムトラベル」
事件を追う赤井が、森の中で唐突なタイムトラベルするところから
物語は始まります。
コナン、赤井、降谷の3人組が大好きな私ですが、
日頃作品を見る中で、
コナンと降谷、コナンと赤井では関係性やお互いの価値観が全然違うなと感じています。
今回、冒頭のコナンと赤井の掛け合いの中で、私の思う2人の距離感を楽しんでみました。
もしこれが赤井でなく降谷だったなら、
コナンが何かを訪ねても「君は今どこにいるんだ?」とか「こちらは問題ないよ」とか言ってくるんじゃないかなぁ...と思います。
でも相手はコナンなので「○○なんでしょ?」と突っ込んでくる。
そうして降谷は確かめるように毎度「なんて子だ」と思う訳です。
はじめは、コナンを子供扱いするのは降谷なのかと思っていましたが
映画でコナンを「恐ろしい男」と評する降谷を見て、実は逆なのかも。と気がつきました。
赤井はどうしても面倒見が良いし...。
ということで、やはり子供と相性が良いのは赤井だな!と
冒頭を描きながら確信しました。(笑)
8月25日「たなばた」
4コマ目。「Fudge」という表現。
どうしても作中に赤井がイギリス英語のスラングを使うところを入れたかったのですが、
このシーンのみになってしまいました。「くそ!」というちょっと汚い意味です。
同時に「Fudge」は甘くて美味しいお菓子の意味もあります。
よく聞く同義語として「 Fxxk」がありますが、子供の前やフォーマルな場などFxxkを使うのが不適切な状況では、代わりに「Fudge」が使われるようです。
赤井なりの気遣いでしょうか。
たなばた最後のコマ。
とても悩みました。己の信念を貫き通す男として、恐らく今の降谷を形成した元となっている「おもい」が子供の頃からあったはず。そこに「正義」という言葉は外せませんでした。
また、この短冊の「おもい」と赤井が対極にあるという表現を、作中最後のシーンに持ってきています。それは後ほど。
次のページからは、ひたすら赤井と降谷少年が夏休みを満喫します。
8月26日「むしとり」
カブトムシだー!セミだー!とテンション爆上がりしていた幼少期と、
地面に落ちている生き絶えたセミを見て「ギェエッ!!!」と飛び退く現在。
永遠に遊びたい子供と、そろそろ帰りたい大人。
そんな大人と子供のギャップを楽しむお話です。
全年齢向けに描いたゆる〜いムシさんがお気に入りです。
(次の日にもチラッと赤井の左腕に登場します。気がつきましたか?)
赤井ならムシくらい掴めるでしょ、と思うかもしれませんが
セミ慣れしていない赤井のバックボーンだとか、
プライベートでは「できる」「できない」ではなく「なんか嫌」という人間らしさを出してくれたら好ましいなと思います。
8月27日「だがしや」
私が幼少期に通っていた駄菓子屋の内装を思い出しながら描きました。
レジの横にきなこ棒が置いてあったのが印象的でした。
赤井は興味深けに店内に足を踏み入れますが、あまりの狭さに歩いただけ
、振り向いただけであちこちにぶつかり、店主のお婆ちゃんに追い出されてしまったのは
非常に滑稽な姿でした。
この世界での赤井の肩書きは「ただのおじさん」ですから、仕方がないのです。
「子供の好む菓子には興味がある」と言ったのは、少年探偵団のことを思い出しての発言ですが、当然自分が元の世界に戻れると思っているあたり、その図太さは健全のようです。
8月28日「ぷーる」
市民プールが舞台のお話。今となってはやれ海水プールやらウォータースライダーやら盛り上がっていますが、昔はそんなものなかった。子供はみんな、市民プールに通ってたんだ。
という偏った思想で描きました。
ビート板遊びは定番だろうと描きましたところ、感想フォームで数名の方に「ビート板の話が懐かしかった!」といただいていました。
1度は顔面にくらいますよね、ビート板アタック。
あとは、塩素のタブレットを何かのお宝と間違えて拾い集める子供いましたよね。
降谷少年も「見て!白い石拾った!」などと言って見せてきそうだなと思いました。
あの塩素の香りも懐かしいです。
<後編に続く>
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